事実を歪めているマスコミの「造語」について     

会員の主張・小論
岩手県本部 会員の主張・小論  令和3年2月7日

事実を歪めているマスコミの「造語」について     

K・C


 承知の通り、1945年8月15日本は敗戦した。翌年の1946年1月元旦、マッカーサーの要請により、昭和天皇は官報、新聞で国民に向けて、日本再出発の望みを持たれ、詔(みことのり)を出された。この詔の正式名称は長いので略して「新日本建設に関する詔書」と言われている。
 しかし、毎日新聞はこの詔をなぜか「人間宣言」と名づけた。これが元となり今ではこれが一般化した言葉になってしまった。

 問題なのは、なぜ毎日新聞はこの言葉に掏り替えたのかである。
この詔の内容を見ると昭和天皇が言われた最初で主たる内容は「五か条のご誓文」を原点として国づくりの精神を忘れないようにしようーということである。この“御誓文”の言葉は、明治天皇が“明治維新として何としても新しい日本づくりをやり遂げる”と“神に誓われた”からである。だから“御誓文”なのである。
 新しい日本づくりは明治天皇から開始されたのであり、これを敗戦して悲嘆している国民に対して、再度昭和天皇の口から発せられたということである。

 この詔は、弊原首相が天皇と相談して作られたとのことであるが当然マッカーサーもこの内容は事前にチェックしていて、むしろ称賛したとの記録がある。
この「人間宣言」という言葉は、どう考えても事実を明示していない。
本来、天皇は「神を祭る」立場にあって、「神として祭られる」立場でないのである。天皇は自らを神と言ったことはない。主張したこともない。
日本のことを充分に知っていない軍人達が勝手に問題にしたのである。
 毎日新聞はGHQの民政局とは密な関係であったから彼らに迎合してそうなったのか。占領軍は言論統制をし、検閲をし、公職追放を乱発していて、誰もがGHQの顔色を見て生きていた頃のことである。

 また、「従軍慰安婦」という言葉がある。軍というのは男中心の大組織だから、いろんな部署がある。「従軍記者」「従軍僧侶」赤十字の病院船などには沢山の「従軍看護婦」がいた。米・英の軍には「従軍牧師、従軍神父」はいた。軍は大所帯だから進駐すれば、その地に「売春宿」「慰安施設」がすぐ出来るのは普通だった。韓国の米軍相手の慰安所は有名だったし、ベトナム戦争の時もその類の施設は沢山あったと記されている。しかし、どの国でも「従軍慰安婦」と表現されている女性はない。
 この言葉を最初に使ったのは、元毎日新聞記者の千田夏光(本名・貞晴)であったと明らかにされている。しかし、この言葉は実体のない造語である。
 真実を示している言葉とはいえない。こんな言葉に振り回されてはならない。

更に、「徴用工問題」という表現も同様である。韓国の原告4人は旧朝鮮半島から日本に出稼ぎに来たのであり、その当時は日本政府は朝鮮では徴用してなかったのは明白にされている。
2018年11月1日の質問に答えた安倍首相の国会答弁の言葉を借りれば、
「旧朝鮮半島出身労働者の問題」ということになる。

なぜマスコミは、この様な実体を示さない造語を使いつづけるのか。

 今はインターネット時代で情報はすぐ手に入る。嘘かどうかも調べるのは簡単である。記者だけが特別な情報を持っているわけではない。
こんなことをいつまでも続けているからマスコミの社会的評価が下がるのである。

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